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甘く芳しい香りが部屋に満ちる。鼻腔を擽る心地良い香気で、目覚めたばかりの頭も冴えて行く。窓から差し込む朝の眩しい陽射しに瞳を閉じて、冷えたワイングラスをゆらゆらと傾ける。
「お早う御座います、我等のレジナ。今日のお味は如何ですか?」 隣に控えた壮年の男に声を掛けられ、レジナはグラスの中の赤い液体を口に含む。暖かい布団に身を包んだまま、上半身だけを起こした状態で彼女は答えた。 「ええ、とっても美味しいわ、アンジェロ。新鮮で、甘い、人間の血」 にこりと笑んで、レジナは残った薬を一気に飲み干す。それからむくりと体を起こして、空になったワイングラスをアンジェロに押し付ける。朝日の差し込む方へ歩み寄り、寝台から少し離れた所にある窓に手を掛けた。 「今日は随分と気分が良いわ。きっと姉様のご気分が優れない日なのね」 レジナはぞっとする程に美しい表情を浮かべてくすくすと笑みを零した。 PR この記事にコメントする
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